■ 人参

aquio2008-04-23

徳島にお住まいのSさんから荷物が届く。
箱を開けてみると、
中には山ほどの人参が入っていた。
ざっと見たところでも、六十本ほどはありそう。
Sさんにお礼の電話をかけたところ、
ご近所に人参を栽培している農家があるらしく、
昨日の朝に抜いたばかりの人参である、とのこと。
それにしても、
これだけの数の人参をどうしたらいいのだろうか・・・。
土を洗い流し、ざっと皮を剥いて食べてみた。
瑞々しくて、ほのかに甘い。
職員に二本ずつプレゼントしたのだが、
それでも四十本ほど残る・・・。
自分用に五本ほど取りのけておき、
残りはレストランを経営する息子にやることにした。
アパートに帰り、人参葉の炒め物を作る。
熱した胡麻油の中に、五センチほどの長さに切り揃えた葉を入れる。
葉がしんなりとしてくる頃を見計らい、
少量の日本酒と、スプーン一杯ほどの砂糖を加える。
ざっとかき混ぜた後、醤油を入れて味を整える。
人参葉の炒め物を皿に盛り付けてから、
土を落としておいた人参に包丁を入れ、スティックを作る。
これで二品の酒の肴の出来上がり。
冷凍庫に保存しておいたご飯を温めて飯椀に盛り、
鱈子をカリカリになるまで焼いて皿に盛る。
冷蔵庫から瓶詰めのうに海苔を取り出し、テレビのスイッチを入れる。
なんだか酒の肴のようなモノばかりの晩飯になってしまったが、
単身赴任のジジイの晩飯であるから、ま、こんなものだろう・・・。
箸を動かしながら、
明日の晩は温かいものを作ってみようか、と思う。