■ 暗夜を渉る

aquio2008-05-09

眠る時間を削るような毎日を過ごしている。
仕事がいっぱい溜まっている。
抱えている仕事を新しいノートに書き出してみると、
注文を受けたからくり人形の制作から、
地域再開発を目指すプロジェクトまで、
五十七件もの仕事を抱えてしまっていた。
一つ一つ片付けていくしかないのだが、
さて、どこから手をつけていいものやら・・・。
ワケがわからないから、とりあえず、ビデオを観ることにした。
「ロバート・B・パーカー」原作による
「ジェッシー・ストーン」シリーズの中の「暗夜を渉る」。
その他、「パーカー」には、
「スペンサー」と「サニー・ランドル」のシリーズがあるが、
この「ジェッシー・ストーン」の人物設定が一番いいように思える。
妻の浮気が原因で酒浸りになり、
ロス市警の刑事の職を追われた「ジェッシー」は、
東海岸のパラダイスという小さな町の警察署に赴任することになる。
で、西海岸のロス・アンジェルスから東海岸のパラダイスまで、
黒のフォード・エクスプローラーに愛犬を乗せて旅をするのだが、話し相手は犬しかいない・・・。
いいねぇ、このあたりの描写は。
男の抱える孤独感が実によく描かれている。
ロス・アンジェルスが起点であるから、道路は「ルート66」であるに違いない。
映画の中で「ジェッシー」を演じているのが「TOM SELLECK / トム・セレック」。
小説の中で描かれていた「ジェッシー」のイメージとは少し違うが、ま、適役であるように思える。
それにしても、「パーカー」の小説はいいな。
何より、登場する人物たちの会話が洒落ている。
「YES」と「NO」だけでは会話は成り立たない、とか、
「質問には質問で返す」等々、様々な会話のテクニックを「パーカー」の小説から学んだ。
いや、実に面白い映画だった。
明日もまた早い。
時間は深夜の二時を過ぎた。
そろそろ寝ることにする。