■ 浄土寺

aquio2008-08-02

今日は兵庫県の小野市に出かける。
約百人の子どもたちを対象に、
針金を使った手作りおもちゃ教室を開催したのだが、
何しろ相手は疲れることを知らない子どもたちであるから、
一緒に遊んでいる内、頭がクラクラするほどに疲れてしまった。
午後三時、教室は終了。
担当の方々と一時間ほどの会話を楽しんだ後、
国宝の「浄土堂」と「阿弥陀三尊像」を見るため、
近くの「極楽山浄土寺」に出かける。
この寺を訪れるのはこれで二度目だが、
時間が時間であるから、
今日は西日に照り映える「三尊像」を見ることができるはず。
「三尊像」は東大寺南大門の「金剛力士像」の造営に関わった「快慶」の作。
実に雄渾な作風であるなぁ・・・。
中央の「阿弥陀如来像」の高さは五メートルを超え、
左右の「観音菩薩」と「普賢菩薩」の像は四メートルほどの高さがある。
西側の窓から差し込んだ夕日は床に反射し、
床に反射した光が壁や天井に反射して、
薄闇の中に「阿弥陀三尊像」を浮かび上がらせる。
「三尊像」の蓮華座の下には雲が表されていて、
堂の西側の窓から日が差し込むと、
西にあるとされる極楽浄土から「三尊」が雲に乗って現れる、
という、実にドラマティックなシーンが再現されるように設計されている。
また、西日が堂内に差し込んだ時、堂内の柱が痩せて見えないよう、
すべての柱は、その中央部がわずかに膨らんでいる。
いわゆる「エンタティス」。
実に素晴らしい・・・。
堂内には私だけ。
仏と一時間ほど対峙していただろうか、
「そろそろ閉堂です」、という管理者の言葉で我に返る。
駐車場への道をゆったりと歩いていたら、
有馬温泉のKさんから、
「Nさん(私のこと)今どこにおるん?」、という電話が携帯にかかってきた。
現実の世界にいきなり引き戻されてしまった・・・。