■ 整理・その40 / whoo ? whoo ?

aquio2008-08-11

「DAVID CARTER / デビッド・カーター」が
二〇〇七年に著したしかけ絵本「whoo? whoo?」。
表紙は真黒に印刷されている。
その真っ黒な表紙に、二つの丸い穴と、
一つの逆三角形の穴が開けられていて、
「whoo? whoo?」と大きな白い文字が印刷されている。
つの丸い穴と逆三角形の穴はフクロウの顔を表していて、
文字の「whoo? whoo?」はフクロウの鳴き声と、
疑問代名詞の「who? / 誰?」をかけて表している。
ページを開くと、
白いページに「WHO?」という文字が黒く印刷されていて、
紙の所々が、
丸、二等辺三角形、台形、正三角形・・・に抜き取られている。
「さて、次のページには誰が隠れているのでしょうか?」、
という謎かけであることは解るのだが、
抜き取られた幾何学的パターンからは想像もつかない・・・。
表紙のパターンはフクロウであるから、
次のページも動物に違いないのであるが、これがなかなかに難しい。
縦に長い台形を首に見立てればキリンになるが、
それでは長い四本の脚に相当する部品(切り抜き)がない。
円を顔に、二つの半円を耳に見立てれば犬に見えなくもないが、
それでは台形の部品の持って行き場所がなくなってしまう・・・。
「ああでもない」「こうでもない」、と考えた末、思い切ってページをめくってみた。
そこには、切り抜かれたパーツがガチョウの形に貼付されていて、
左のページには「goose ! / ガチョウだよ!」、と印刷されていた。
ヒツジ、カエル、ネコ、ネズミ、フクロウ・・・。
切り抜かれたパーツは夫々が幾何学的パターンであるから、
それらから隠された動物を当てるのはなかなかに難しい。
実に単純な構成のしかけ絵本であるが、
単純であるだけに、想像の世界で遊ぶことのできる優れた絵本であると言える。