■ インターンシップ・その4
N君のインターンシップも昨日で終了。
今朝までN君は私の家に寝泊りしていたのだが、
三男のSにN君はどことなく似ているから、
孫が帰ってきたように思えたのだろう、
母はあれやこれやとN君の世話を焼いていた。
N君はいたく恐縮していたが、
三男のSにいたっては、
親友の家の離れに格安の家賃で住まわせていただいている上、
週に一二度は晩ご飯のご相伴にまであずかっているらしい。
長男のDも、次男のSも、三男のSも、
三人の子どもたちは多くの方々の世話を受けて大きくなった。
従って、私たち家族がN君に対して世話を焼くのは、
ま、世間に対する恩返しでもあるのだ。
N君には著名な作家になっていただきたいものである。
彼にはその素質がある、と私は睨んでいるのだが、
いつか、N君が出世したあかつきには、
「彼が貧乏な学生であった頃、私たちは彼を援助したことがある」、
などと自慢してみたい。
今朝は八時に起床。
岡山の職場に出勤した後、午後から神戸の職場に出勤する。
N君とは神戸の職場の前で別れたのだが、
「どうだった?」、と訊くと、
「いや、とても美味しい一週間でした」、という答えが返ってきた。
確かに、彼はよく食べた。
N君は三重県の松坂の出身であるらしい。
「本当にお世話になりました」
「お礼に松坂牛を送ります」、と言うから、
「いっぱい送ってこないと承知しないぞ」、と言うと、
「N家の家計の許す限りの量を送ります」、と言っておった。
N君は奈良から京都を経て金沢に帰るらしい。
いつか、私が金沢に出かけることもあるだろう。
その時、彼はどのように成長しているだろうか・・・。