■ 手回し鳥オルガン

aquio2008-08-31

学研の「大人の科学 Vol.20 手回し鳥オルガン」を買う。
ハンドルを回すと鞴(ふいご)が上下し、
空気を八本のバレルの中に送り込む。
で、バレル下方のスリットに
穴を開けたメロディ・カードを送りこむと、
穴の開いたところだけに空気が流れて音が出る、
という仕組みになっている。
カード式のバレル・オルガンの一種なのだが、
高い音が出るように設計されているから、
あたかも鳥がさえずっているかのように聴こえる。
バレル上部に黒いウレタンを差し込むようになっていて、
このウレタンを上下に調整することで、音程が調整される。
ウレタンを深く差し込めば音は高くなり、
浅く差し込めば、音は低くなる。
難を言えば、
もう少しハンドルのストロークが長ければよかったのにな。
回転半径が十五ミリほどしかないから、ハンドルが少し重く感じる。
径の大きな車のハンドルは軽く回せるが、径の小さなハンドルは回しにくい。
それと同じ理屈。
それに、鞴の上下する音がバタバタと耳障りなほどにやかましい。
しかし、ま、値段が値段であるから、それは無視することにした。
付録の冊子を読むと、
鳥の鳴き声をそっくり真似るバレル・オルガンもあったらしい。
大阪音大の教授でいらっしゃるFさんには、
「昔、リコーダーは小さな木管楽器だった」
「その木管楽器を使って鳥に鳴き方を教えることをリコードと呼んだ」
「同じメロディを毎日のように聴かせると、鳥はそのメロディと同じ鳴き方をするようになる」
「鳥に鳴き方を教える木管楽器であるから、その笛のことをリコーダーと呼ぶ」、
とそう教わった記憶がある。
過日、ハンドルを回すと牛が「モー」と鳴くからくりを作ったが、
今度は「ドレミファソラシド」、と鳴く鳥のからくりを作ってみよう。
この「手回し鳥オルガン」は樹脂製であるが、
バレルを木で作ってやれば、音はもっと柔らかくなるに違いない。