■ 黒のスーツ

先日、M君の結婚披露宴が盛大に執り行われた。
その宴の最中、
弟のTから緊急の連絡が入る。
Tの嫁さんのお母さんが亡くなった、という連絡。
階段から転げ落ちたことが原因であったらしく、
意識が一度も戻らないままで旅立たれた、という。
今日もH君のお母さんのお葬式に列席している最中に、
友人のMが急死した、という連絡が入る。
心筋梗塞であったらしい。
今から八年前の七月七日には、
Hが一年間の闘病生活の後に帰らぬ人となってしまった。
七年前の五月五日には、
Kが胃癌で呆気なくこの世を去ってしまった。
二年前の六月二日には、
やはり、友人であったHが心筋梗塞でこの世を去ってしまっている。
そして、今日はM・・・。
四人の友人たちが相次いで鬼籍に入ってしまった・・・。
皆、あまりにも若すぎるではないか・・・。
この歳になると、慶事と弔事が代り番こに訪れる。
それらを一通り終えてしまえば、次には自分たちの順番が回ってくる。
ま、それは覚悟していたことではあるが、
こうも相次いで友人たちがいなくなってしまうとは、思ってもいなかった・・・。
とうとう友人が一人もいなくなってしまった。
彼らの分も生きてやることにする。