■ へつる・はつる・その2

aquio2007-02-15

「へつる」と「はつる」、
この二つの言葉の検索で、
私の日記に辿り着く方々が後を絶たない。
「へつる」と「はつる」、
私にとっては日常的に使用する言葉であり、
辞書を紐解くまでもないのだが、
こう検索数が多くなってくると、やはり気になる。
で、広辞苑で調べてみることにした。
「へつる」は「剥る」と書くらしい。
「へずる=古くはへつる。少し削ってへらす」
「削り取る。かすめ取る。上前をはねる。はつる」、
とそこには記載されていた。
「はつる」は「削る」と書き、
「少しずつけずり取る。皮などを剥ぐ。へずる」、
という意味を持つと記載されていた。
「へずる」は「へつる」と同じ意味の言葉であり、
新しくは「へずる」と言い、古くは「へつる」と言う。
ところが、広辞苑によると、
「へずる」には「はつる」という意味が含まれ、
「はつる」には「へずる」という意味が含まれている。
道路工事の現場で「はつる」という言葉を耳にし、
人々がアスファルトを薄く剥ぎだしたら、
「はつる」には「薄く剥ぎ取る」という意味があると理解する。
このように、
人は様々なシーンを眼や耳で確認しながら言葉を覚えていくのではないだろうか。
「へつる」と「はつる」、
広辞苑によると、この二つの言葉はほとんど同義であると考えても良さそうだが、
私にはこの二つの言葉が使われるシーンは違っているように思える。
前の日記にも書いたが、
「へつる」には「鉋で木を薄く削りとる」というようなイメージがあり、
「はつる」には「玄翁で石を薄く削りとる」というイメージがある。
「へつる」には「繊細な動作」というイメージがあり、
「はつる」には「力技の動作」というイメージがあるのだ。