2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

■ 退職

私のアトリエに七年も勤務していてくれた I さんが今日で辞めていく・・・・。 天然酵母を使ったパン屋を開業することになった。 そういえば、 数年前に辞めていったM君もパン屋になった。 彼らにからくり人形の作り方を教えた記憶はあるが、 パンの作り方…

■ つくつく法師

私が三歳の子どもであった頃、 兵庫県の明石市では 四百三十軒もの民家が焼ける大火があった。 その火事で私の父はすべての財産を無くしてしまった。 すべてを無くした父は兄を頼って大阪に出た。 それから何度の引越しを経験しただろうか。 そんな経験があ…

■ 恋愛適齢期

「ジャック・ニコルソン」と「ダイアン・キートン」による ラブ・コメディ、「恋愛適齢期」を観る。 仙台にお住まいのMさんイチオシの映画。 大人の・大人による・大人のためのラブ・コメディ。 ニコルソンの役どころは、 人から愛されることは知っていても…

■ ニューそぼく谷ヘルスセンター/その2

一九六十年頃、 まだテレビが白黒であった時代、 「透明人間」という番組が放映されていた。 あの「宇宙戦争」を著した「H.G WELLS」原作による 「INVISIBLE MAN」をテレビ化した番組。 その番組の中で、 人形劇のシーンがあったことを覚えている。 酒場で酔…

■ ニューそぼく谷ヘルスセンター

飯室康一さんの人形劇を観る。 今夜の出し物は「ニューそぼく谷ヘルスセンター」。 寂れた温泉地「そぼく谷」のヘルスセンターを舞台にした お色気たっぷりの糸操り人形劇。 ヘルスセンターを管理するのは「お種婆さん」。 ニューそぼく谷ヘルスセンターの建…

■ 定吉七/さだきちせぶん

「東郷隆」著による 「角のロワイヤル」が AMAZON から届く。 「定吉七」シリーズ全五冊の内の一冊。 これで定吉七シリーズが全巻揃ったことになる。 関東に「NATTO/なっとう」という秘密組織がある。 「NATO/北太西洋条約機構」ではない。 NATTO は関西文…

■ TAXI DRIVER

TSUTAYAが アパートから車で五分ほどのところにある。 つい最近、 そのTSUTAYAの近くのビデオ屋が 二十四時間営業を始めた。 TSUTAYAは十二時に店を閉めてしまう。 夜更かし大好き人間にとって、 二十四時間営業という方針はとても嬉しい。 これからは贔屓に…

■ 鶴里堂/かくりどう

馴染みのバーのマスターが滋賀に旅行するという。 「土産には何が欲しい?」と言うので、 遠慮深い私は、 「大津の鶴里堂の比叡杉羊羹が欲しいなぁ」 「あれ、美味いんだよねぇ・・・」 「小豆と抹茶の羊羹なんだけどさ」 「小豆と抹茶、それぞれ二本ずつ欲…

■ THE DOLL’S HOUSE

id:emimi さんの日記を毎日のように拝見している。 私は海外の「POP-UP BOOKS」を蒐集しているが、 彼女も POP-UP BOOKS に興味をお持ちのご様子。 今日の日記にも「ロタール・メッゲンドルファー」の 「THE DOLL'S HOUSE」のことが記載されていた。 AMAZON …

■ 本気でゴム鉄砲

「日本ゴム銃射撃協会」。 「ゴム鉄砲を作って遊ぼうぜ!」という、 高邁な理念を掲げた任意の団体である。 会員総数は一一二二名 (二〇〇五年八月二十一日現在)にものぼる。 アメリカに六名、イギリスに一名、 オーストラリアにも四名の会員が在籍してい…

■ 長期社会体験研修制度

Fさんがアトリエに来られるようになって一週間が経つ。 Fさんは西宮のある小学校の先生でいらっしゃる。 長期社会体験研修制度を利用して、 今月の十一日から私のアトリエで働くことになった。 期間は二ヶ月。 先日の日記にも書いたが、 私のアトリエには …

■ 壊れる

中国道を大阪方面に向かう途中、 社インターを過ぎた辺りから渋滞が始まる。 後ろから接近してきた車がさかんにクラクションを鳴らし、 しきりにヘッド・ライトをパッシングさせる。 頭の中に咄嗟に浮かんだのは、 「車の中に急病人がいる」ということだった…

■ 地球の上に生きる

八月六日の日記を書いていて、 ふと思い出した本があった。 「アリシア・ベイ=ローレル」の「地球の上に生きる」。 自宅の書架に置いてあったことを思い出し、 神戸のアパートに持ち帰ってきた。 この本が世界的なベスト・セラーになったのは、 確か一九七…

■ 想像と創造

目が覚めると昨日の疲れが少し残っていた。 天神の「オー・バカナル」でコーヒーを飲みながら、 身体が目覚めるまでパイプの煙を燻らせる。 今日は「IMS/イムズ」の八階で仕事がある。 「針金で遊ぼう」というワーク・ショップ。 1:まず、作りたいもの…

■ in the heat of the night/その2

午後十時半、博多駅に着く。 岡山から博多に向かう新幹線は満席であった。 ホテルにチェックインした後、 近くのコンビニに出かける。 ティーシャツを二枚、黒いソックスを二足、 ボクサー・タイプのトランクスを二枚購入する。 替えの下着をカバンの中に入…

■ MILONGA

東京のOさんからパイプ煙草を頂戴する。 贈っていただいた煙草の銘柄は「MILONGA・ミロンガ」。 「洗練されていない頃のタンゴをイメージした香り」と、 そうラベルには印刷されていた。 ラテン音楽に詳しい知人に訊いたところ、 「ミロンガ」にはいくつか…

■ Yさん

北海道の留辺蘂にお住まいであったYさんご夫婦が 神戸に引っ越してこられる。 Yさんはご夫婦で大きな木工所を経営してこられた。 新居は鈴蘭台の3DKの小さなアパート。 Yさんの依頼を受けて私が探しておいたアパート。 Yさんご夫婦の半生は働きづめの…

■ 団塊の世代

岡山のテレビ局の取材を受ける。 番組のタイトルは「団塊の世代に学ぶ」、になるらしい。 確かに、 私は団塊の世代と呼ばれる側の人間ではあるが、 この私からいったい何を学ぼうというのだろうか。 なにかと義理ある人からの依頼であるから、 無碍には断れ…

■ in the heat of the night

私の部屋にはエアコンがない。 機械から吐き出される冷気が好きになれない。 昨夜は寝苦しい夜だった。 遠くから祭りの喧騒が聞こえてくる。 じっとしていても汗が噴き出してくる。 車を走らせ、 馴染みのカフェ「QUICK SILVER」に出かけた。 この店は ビン…

■藤田隆さん/その2

「コロリン楽器教室」を開く。 講師の先生は 大阪音大の教授でいらっしゃる「藤田隆」さん。 「コカリナ」と「トン・コン・キン」を作る。 コカリナは小さな竹で作る小さなオカリナ。 トン・コン・キンは段ボール箱と端材で作るマリンバ。 今日は二十人ほど…

■ 小人の靴屋

八月十四日から、 博多で「現代からくり人形師」の三人展が開かれる。 九州の巨匠と呼ばれるHさん、 名古屋が世界に誇る奇人のBさん、 そして私の、還暦を間近にひかえた爺さんの三人展。 展覧会の搬入日は十三日。 遅くとも十一日には梱包して発送しなけ…

■ 奴隷

S君が私のアトリエに弟子入りすることになった。 彼は京都市立芸大の受験に失敗した若者。 そのことは四月六日の日記に書いた。 今日、彼が描いたデッサンを見せてもらう。 線や面で形を捉えるという基本はすでにできているが、 質感や量感の表現がまったく…

■ 倉吉

今日は無理やりとった久しぶりの休暇。 いつもより早い時間に目が覚める。 「明日は行方不明になります」 「決して私を探さないでください」 「女房が死んでも携帯に連絡しないでください」 職員たちにはそういい残しておいた。 行くあてのないドライブ・・…