2005-01-01から1年間の記事一覧

■ とんぼ返り

上の機械室から帰ってきたYさんが、 「板が大き過ぎてあの糸鋸機では切れんよ」と言う。 「どれくらい?」 「あと五センチほど板が短ければなぁ・・・!」 「たった五センチかぁ・・・!?」 糸鋸機を扱わせたらYさんの右に出る職人はいない。 Yさんが不…

■ 怒

交差点の近くで道路工事が行われていた。 歩行者用の信号は赤だった。 工事を眺めながら信号が青に変わるのを待っていると、 後ろから母と子の会話が聞えてきた。 「ほらね、○○ちゃん、 あなたもちゃ〜んとお勉強しないと、 あんなふうになっちゃうのよ」 何…

■ MAX UND MORITZ

「Wilhelm Busch/ヴィルヘルム・ブッシュ」が 一八六五年に著した 「Max und Moritz/マックスとモーリッツ」。 ドイツでは知らない人がいないほど有名な絵本。 その「マックスとモーリッツ」のポップ・アップ絵本を入手する。 「マックスとモーリッツ」は…

■ エレガンス

十月二十八日の日記に「エレガンス」と書いたところ、 id:emimiさんから、 「女性のエレガンスって何?」というご質問をいただいた。 今日はそのご質問に答えたいと思う。 一口で「エレガンス」を定義づけるのは難しいのだが・・・。 京都で幼稚園を経営する…

■ 社畜

朝のニュース番組を見る。 テレビのスイッチを入れるのは久しぶりのこと。 どのチャンネルを回しても同じニュースが流れていた。 某設計士が設計した建物に倒壊の恐れがあるらしい。 建築のコスト・ダウンを図るため、 設計士は意図的に鉄筋の量を少なく見積…

■ 往復

午前九時五十分、岡山の職場を出発。 神戸に向かう。 オイルを交換したばかりのエンジンは アクセル・ワークに敏感に反応して回転数を上げていく。 今朝はとてもエンジンの調子がいい・・・。 十一時ちょうどに西宮北の料金所を通過。 コーヒー専門店「ヴィ…

■ 会談

Oさんからパイプ煙草を頂戴する。 杏のリキュールで味付けされた GOLDEN BLENDS の「アマレット」と、 「コナン・ドイル」が活躍していた時代、 十九世紀のレシピに従って作られた PETERSON の「シャーロック・ホームズ」。 「シャーロック・ホームズ」はク…

■ 雲海

玄関を出ると、 車のフロント・ガラスが凍り付いていた。 触れるのも痛いほど車体が凍てついている。 昨夜も本当に寒かった。 私の家は標高一千三百メートルの山の中腹にある。 麓のO町との標高差は約三百五十メートル。 気温は確実に三〜四度は違う・・・…

■ 蒜山三座

昨夜は午前一時に島根から帰宅。 今朝は午前六時に岡山の自宅を出発。 とても寒い・・・。 朝霧がたちこめる中、島根に向かう。 山の稜線がとても美しい。 前後の安全を確認。 車を停めて写真を撮る。 蒜山サービス・エリアの外気温は五度℃だった。 昨夜、蒜…

■ 散歩道

早く眼が覚める。 久しぶりにゆったりとした気分。 コーヒーを淹れる。 外は見るからに寒そう・・・。 押入れの中からコートを引っ張り出し、 早朝の散歩に出かける。 アパートの階段を下りていると、 母親の子どもを起す声が聞えてくる。 いつもの散歩道に…

■ F

帰り支度を整えていると、 私の携帯にFから連絡が入ってきた。 今から約三十年ほど前、 Fは私の家に四年間ほど居候をしていたことがある。 「Fです」 「おぉ、久しぶりやなあ」 「Nさん、今日はどこにいる?」 「岡山にいるよ」 「だったら○○○までやって…

■ 警告文

id:emimiさんの 十一月十日の日記を読んでいて感じたこと。 現在、煙草のパッケージには その三分の一のスペースに 様々な警告文が印刷されている。 やれ「喫煙は脳卒中の危険性を高めます」とか、 「肺癌や肺気腫の原因になりますよ」とか、 「性的能力が減…

■ 初心

今日は月に一度の「からくり人形教室」。 八ヶ月続いた教室も今日で終わり。 今日は自分がデザインしたからくりを自分の手で作る日。 ハンドルを回すと、 虹鱒が尻尾を振りながら泳ぎだすからくり。 ハンドルを回すと、 バレリーナが舞台の上で優雅に踊りだ…

■ 特別転回承認

早朝、中国道を米子に向かって走る。 美作インターを抜けた辺りから急に霧が濃くなってきた。 ミルクを流したかのような濃密な霧・・・。 四十メートルほど先の景色が見えない。 車のスピードを六十キロまで落とす。 霧の中を走っていると、 異次元の世界に…

■ D/その2

昨日、長男のDがフラリと神戸にやって来た。 都合で父の十七回忌には間に合わなかったものの、 やはり心のどこかにひっかかるものがあったらしい。 昨夜も母と妻が私のアパートに泊まっていた。 Dを囲んで鍋を囲むことにした。 数年ぶりの一家団欒。 母は…

■ 白秋

「こどもはひと夏ごとに おとなはひと秋ごとに なにか大切なものを身につけていくように思います」 たしか、このような文章ではなかっただろうか。 秋の京都への旅を誘うJRの宣伝文句。 なかなかに上手い・・・。 名のあるコピーライターの手によるのだろ…

■ 目途

いやはや大変だった・・・・。 安来市から制作依頼を受けたからくり人形だったが、 こんなに梃摺った仕事は始めてであった。 大きな舞台の上で六体の人形が動くという仕掛けだが、 メインの人形がどうしても動いてくれない。 理屈では軽々と動いてくれるはず…

■ 十七回忌

H君の「Nさん、朝です」 「そろそろ出かけましょう」という大きな声で眼が覚める。 今日は岡山の職場に出勤しなければならない。 また、今日は午後から自宅で父の十七回忌が営まれる。 「しばらく家族が顔を合わせていないわねぇ」という、 母の希望(命令…

■ 徹夜/その3

岡山の職場のH君に連絡をとる。 「明日と明後日だけど時間はとれない?」 「Nさん、また作品の納期でも迫っているんですか?」 「エッ、なんで分かったの?」 「僕に電話してくる時はいつもそうじゃないですか!」 「あれっ、そうだったっけ?」 それでも…

■ D

東京に住む息子Dの友人がアトリエに来てくれた。 関西への旅行のついでであったらしい。 「親父がどうしているか見てきて欲しい」と、 そう、Dに頼まれたらしい・・・。 友人の名前は「O」君。 O君にDの近況を聞く。 「お洒落にはまったく気をつかわな…

■ 徹夜/その2

また徹夜をしてしまった。 急ぎの仕事を抱えているワケでもないのだが、 制作に集中すると時間の経過が分からなくなってしまう。 気が付けば、時計の針は午前五時を指していた・・・。 アパートに帰って仮眠をとろうかと迷ったが、 「クーパー」をしばらく動…

■ 自動扉

冷蔵庫の中にビールが入っていなかった。 一風呂浴びた後、アパートの近くのコンビニに出かける。 怪しい雰囲気のセドリックが駐車場に止まっていた。 怪しい雰囲気の中年の男と女がコンビニに向かっていく。 男と女に少し遅れて歩いていたら、 なんと、男が…

■ 膝・その2

昨日、「膝」と題した日記を書いていて思い出したこと。 女性がジーンズを穿きだすようになった頃、 アメリカの大学で実際にあった話。 ある老教授が授業をボイコットしたことがあった。 「女性がジーンズを穿くのは許せない」 「ジーンズを穿いた女性には優…

■ 膝

新潟への出張から帰る。 新潟では予想していた以上の成果があった。 スキップを踏んで歩きたいほどの気分である。 もう気分はルンルンなのでありますね。 昨日は東京で重要な打ち合わせがあった。 三時間にもわたる打ち合わせを終えた後、 赤坂のレストラン…

■ 飛行機

14:00発/新潟行きANA1659便に搭乗。 機種は「ボンバルディアDHC8−Q400」。 ターボ・プロップで六枚のブレードを回転させて飛ぶ。 機体はあまり美しいとは思えないが、 六枚のブレードの形がなんとも美しい・・・・。 大好きな飛行機。 …

■ 50 Jahre

スイス「NAEF/ネフ社」から小さな荷物が届く。 箱の中には、ネフ社創立五十周年を記念する 「NAEF SPIEL/ネフ・シュピール」が入っていた。 黒と金にペイントされたネフ・シュピール。 黒いネフ・シュピールには 「50 Jahre NAEF」の文字が誇らしげに印刷…

■ オーバーオール

十五年ほど前から愛用している「LEE」のオーバーオール。 同じものを三着持っている。 「たまには洗濯したら!?」と言われることがある。 いつも同じオーバーオールを着ていると思われているらしい。 いつも洗濯はしているのである。 三着のオーバーオール…

■ 苦髪楽爪

「苦髪楽爪/くがみらくづめ」という言葉がある。 苦労のある時には髪の毛がよく伸び、 楽をする時には爪がよく伸びる・・・。 そのような意味を持つ四文字熟語。 近頃、髪の伸びる速度がやたら速いように感じられる。 また、爪の伸びる速度も以前とは違うよ…

■ アドヴェント・カレンダー

あまりの寒さで眼が覚める。 時間は午前六時を少し過ぎたあたり。 昨夜は「ヴィンセント・ギャロ」監督・主演による映画 「バッファロー'66」を観ていた。 ウイスキーをチビチビやりながら観ていたが、 うっかり座椅子に座ったまま寝入ってしまった・・・…

■ 大阪国際人形劇フェスティバル

「文楽」が世界無形遺産に指定されたことを記念して、 「大阪国際人形劇フェスティバル」が開催される。 今朝、そのポスター類がアトリエに届く。 フェスティバルの期間は十一月三日から十三日まで。 ロシアから「THEATER TEHb/テンユ」がやってくる。 ユラ…